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海洋科学:小氷期以降に増加した亜熱帯北太平洋の窒素固定量

Nature 505, 7481 doi: 10.1038/nature12784

北太平洋亜熱帯循環(NPSG)は、炭素などの栄養素の深海への移出に重要な役割を果たしている。最近の数十年では、表層水への栄養素供給量が減少しているにもかかわらず、NPSGにおける一次生産量は増加している。この一見矛盾した観測結果は、真核生物主体から窒素固定原核生物主体へのプランクトンの群集構造の変化によって説明できると考えられている。しかし、プランクトン群集の生息域の変化が周期的な気候変動と関連しているのか、それとも長期的な地球温暖化傾向と関連しているのかは、まだよく分かっていない。今回我々は、ハワイ諸島から収集された長寿命な深海のタンパク質性サンゴの骨格に保存されたバルクおよびアミノ酸特異的な15N/14N同位体比(δ15N)の記録を分析した。この同位体記録は、窒素が支える経時的な移出生産の源を示す代理指標となる。その結果、最近の窒素固定量の増加は、はるかに大きな百年スケールの傾向の延長であることが分かった。比較的変動が小さかった1000年間の後、1850年から現在までの間δ15Nは減少している。この期間のδ15Nの総変化は−2パーミルで、更新世から完新世への移行期における全球の堆積物の平均δ15Nの総変化に匹敵するが、現在の変化は1桁速く起こっている。我々は、定常状態モデルを用いて、硝酸塩と窒素固定の同位体質量収支から、この期間に窒素固定量が17~27%増加したことが示唆されることを見いだした。別の記録と比較すると、窒素固定量の増加が小氷期末以降の北半球の気候変動と関連している可能性が示唆される。

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