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免疫:ThemisはT細胞分化・成熟における正および負の選択のシグナル閾値を設定する

Nature 504, 7480 doi: 10.1038/nature12718

感染源の全てを認識する能力を潜在的に持つ自己寛容性T細胞受容体(TCR)レパートリーの形成は、TCRシグナル伝達の適切な調節に依存している。このレパートリーは、胸腺におけるT細胞分化の間に、主要組織適合複合体(MHC)タンパク質によって提示された自己ペプチドと相互作用する、ある程度ランダムに生み出されたTCRの能力によって切りつめられていく。自己MHCタンパク質とのTCRの相互作用は低親和性で弱いシグナルを発生し、これが「正の選択」を開始させて、CD4+CD8αβ+の「ダブルポジティブ」前駆細胞からCD4またはCD8αβを発現する「シングルポジティブ」胸腺細胞への成熟を引き起こす。これらの細胞は二次リンパ器官の成熟ナイーブT細胞へと発達していく。高親和性アゴニストである自己リガンドとTCRとの相互作用は、活性化によって誘導されるアポトーシスによる「負の選択」、すなわち自己抗原で刺激を受け、機能的に分化したT細胞の「アゴニスト選択」を引き起こす。今回我々は、T細胞特異的タンパク質Themisによって正の選択が可能になることを示す。Themisは、低親和性TCR結合に応じて起こる(高親和性結合では起こらない)SHP1の動員と活性化を介してTCRシグナル強度を特異的に減弱させる。Themisは、アナログからデジタルへの変換器として働いて、緩やかに変わるTCR親和性を、はっきり分かれた選択結果に変換する。Themisは、中程度のTCRシグナルを抑えることによって、活性化のための親和性閾値を上昇させ、低親和性の自己抗原に反応するナイーブ表現型を持つT細胞の正の選択を可能にしている。

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