Letter
神経科学:後に自閉症と診断される2~6か月齢の乳児では、目への注目は存在するが、低下している
Nature 504, 7480 doi: 10.1038/nature12715
アイコンタクトの不足は、自閉症が最初に報告されて以来、この病気の顕著な特徴となっている。アイコンタクトの不足は、診断上の特徴として広く引用されており、また、臨床的手段にも深く関わっている。しかし、このような不足の早期発症については分かっていない。本論文では、前向き縦断研究において、後に自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断される乳児は、2~6か月齢に固視が平均して低下しており、このパターンはASDを発症しない乳児には観察されなかったことを示す。このような観察は、乳児期における社会的障害の指標のこれまでに知られている中で最も早期のものであるだけでなく、これまでの仮説の反証にもなっている。すなわち、後にASDと診断される乳児では、目を見るというこの社会的適応活動の基本的機構は、生後数か月のうちに直ちに消失するわけではなく、標準的レベルで開始し、後に減少するらしい。この減少のタイミングから、発達の時間的な枠は狭いことが明らかになり、また、ASDの乳児は、正常な場合には典型的な社会性発達の方向付けに主要な役割を担う過程から早期に逸脱していることが分かった。さらに、固視が完全に欠如しているのではなく減少しているというこの観察結果は、目への初期の反射的方向付けを補助する機構が一見したところ保持されており、これに基づく早期の治療的介入が有望となる可能性を示している。

