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神経科学:視覚皮質で可塑性臨界期を開始させる微小回路の脱抑制
Nature 501, 7468 doi: 10.1038/nature12485
初期の知覚体験は、皮質での神経回路の成熟を指示する。これは一次視覚皮質で詳しく調べられていて、一次視覚皮質では、一方の眼の視力が失われると、その眼への皮質の応答性は永久的に低下してしまう。この現象を、眼球優位性可塑性(ODP)と呼ぶ。この過程には皮質内の抑制が関与しているが、特定の種類の抑制性ニューロンがODPに果たす正確な役割については、結論が出ていない。今回、視覚を片眼に限定すると、一次視覚皮質内の両眼興奮性ニューロンの誘発発火率は即座に半減するが、そのまま視覚を片眼に限定し続けても、徐々に回復して24時間以内に通常のレベルに戻ることを報告する。片眼遮蔽後のこのような両眼視様興奮性発火率への回復は、高速発火性のパルブアルブミン陽性(PV)介在ニューロンの発火率の一過的だが急速な低下に起因する。この低下はPV介在ニューロンへの局所的興奮性回路入力の低下によって起こる。この片側眼瞼縫合後のPV細胞誘発性応答の低下は、ODPの臨界期に限って見られ、興奮性ODPにおけるその後の移行に必要な現象に見える。視覚剥奪時に薬理学的に抑制を強めるとODPは阻害され、逆に、PV細胞の発火率を薬理遺伝学的に下げるとODPの臨界期が延長する。これらの知見から、皮質発達の臨界期中の競争的可塑性を開始させる微小回路の変化が明らかになった。また、PV細胞特異的な脱抑制による皮質2/3層錐体ニューロンの誘発発火率の回復が、ODPの進行に重要な段階であることも示している。

