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がん:マウスのRNAiスクリーニングで見つかった発がん性増殖の生理的調節因子
Nature 501, 7466 doi: 10.1038/nature12464
組織の成長は、細胞に内在する能力と、その細胞の周囲の環境との相互作用から生じる多面的な結果である。このような複雑な関わりを解き明かすことは、ヒトの発生や腫瘍形成を理解するために不可欠である。本研究では、この問題に取り組むために、マウスにおいて初めて、RNA干渉を用いた全ゲノムスクリーニングを行った。今回のスクリーニングは、皮膚の発生と発がん性(HrasG12V誘導性)の過形成に注目したもので、予想されていた胚の上皮増殖の調節因子に加えて、これまでに知られていなかった調節因子も見つかった。発がん性のスクリーニングで見つかったものの上位には、Mllt6とWntエフェクターであるβカテニンが入っており、これらはHrasG12V依存的な過剰増殖の維持に働く。また、βカテニンが意外なことに、正常な上皮増殖のアンタゴニストであり、Wnt非依存的な細胞間接着を介して機能していることも明らかになった。さらに、マウスとヒトのがんにおける機能的重要性を確認し、それによって、哺乳類のin vivo全ゲノム研究で組織発生と腫瘍形成を詳細に分析することの実現可能性が立証された。いくつかの発がん性増殖調節因子を明らかにできたことで、検出された他の因子を今後調べるための道が開け、がん治療の新たな標的の発見が期待される。

