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地球:更新世帯水層を通したヒ素輸送の遅れ

Nature 501, 7466 doi: 10.1038/nature12444

南アジアと東南アジアの広い地域で数百万の井戸によって浅い沖積砂から毎日汲み上げられる地下水は、推定1億人以上の人々を有毒な濃度のヒ素にさらしている。完新世帯水層は、こうした地域で広範に広がるヒ素中毒の発生源となっている。それとは対照的に、この地域で1万2000年以上前に堆積した更新世の砂は、高濃度のヒ素を含む地下水を保つことはほとんどない。更新世帯水層は安全な飲料水源として用いられることが増えているため、どのような条件下でヒ素濃度が低い状態を維持できるかを理解することは重要である。本論文では、ベトナムのハノイ近郊の更新世帯水層の汚染の初期状態を再構築している。我々は、地下水の汲み上げによる地下水の流動状態と帯水層砂層の酸化還元状態の変化が、完新世の帯水層からそれまで汚染されていなかった更新世の帯水層へ、ヒ素の汚染を120 m以上も水平方向に侵入させることを立証する。さらに、ヒ素は帯水層の砂に吸着し、同じ期間における再構築された水平方向の地下水移動と比較して、汚染の広がりが16〜20倍遅くなったことも分かった。今回の発見は、地下水の汲み上げが増加した結果としての南アジアと東南アジアにおける更新世帯水層のヒ素汚染は、ヒ素輸送の遅延により遅れた可能性があることを示唆している。

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