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免疫:制御性T細胞の安定性と機能はニューロピリン1–セマフォリン4a経路によって維持される

Nature 501, 7466 doi: 10.1038/nature12428

制御性T細胞(Treg細胞)は自己免疫を防ぎ、免疫病態を抑制し、また免疫恒常性を保つことで、免疫系に非常に重要な役割を果たしている。しかしながらTreg細胞は、有効な抗腫瘍免疫、また慢性ウイルス感染に対する殺菌免疫に対する重大な障害ともなっている。転写因子Foxp3は、Treg細胞の発生とプログラム化に主要な役割を担っていて、炎症疾患部位でのTreg細胞の相対的安定性という問題は、盛んに議論されてきた。多くの免疫媒介性疾患がTreg細胞機能の過剰もしくは限定のどちらかを特徴とすることから、Treg細胞の安定性を制御する経路を明らかにすることには、大きな関心が集まっている。今回我々は、免疫細胞に発現しているリガンドであるセマフォリン4a(Sema4a)、およびTreg細胞に発現している受容体のニューロピリン1(Nrp1)が相互作用し、in vitroin vivo(炎症部位で)の両方で、Treg細胞の機能と生存を増強していることを示す。我々は、Treg細胞だけがNpr1を欠損するマウスを用いて、Nrp1は自己免疫抑制と免疫恒常性維持には不必要だが、抗腫瘍免疫応答の制限、および病態が確立した炎症性腸炎の治癒を目的としたTreg細胞制御には必要であることを示す。Nrp1のSema4aとの結合は、細胞内および免疫シナプスでのAktリン酸化をPTEN(phosphatase and tensin homologue)によって抑制し、その結果、転写因子Foxo3aの核局在が増加する。Nrp1によって誘導されるトランスクリプトームは、細胞の休止および生存に関わる因子群を増強しながら、分化を促すプログラムを阻害することによって、Treg細胞の安定性を促進した。重要なことに、このNrp1依存的な分子プログラムは、腫瘍内Treg細胞で働いていることが明らかである。我々のデータは、Treg細胞の安定性は、一部の炎症部位では崩されることがあるが、Sema4a–Nrp1経路によって維持されているというモデルを裏付けており、この経路が、自己免疫を誘導することなく、Treg細胞が媒介する腫瘍誘導性の寛容を制限する可能性のある治療標的候補となることをはっきり示している。

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