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地球:海洋循環によって制御される北大西洋の窒素固定の変化

Nature 501, 7466 doi: 10.1038/nature12397

海洋では、生物が容易に利用できる化学的形態の窒素(集合的に「固定」窒素と呼ばれる)は、炭素を深海へ移出する全球の植物プランクトンの生産力を増大させる。従って、海洋の固定窒素の蓄積量の変動は、大気中の二酸化炭素濃度の氷期間氷期変動をもたらす原因として提案されてきた。海洋の窒素固定は、海洋の固定窒素の大部分を生み出しており、海洋の水温や、鉄やリンの利用可能性など複数の要因によって影響を受けていると考えられている。本論文では、カリブ海の堆積物中の浮遊性有孔虫の殻に結合した窒素の同位体比(15N/14N)を用いて、過去16万年間にわたる北大西洋の窒素固定の変化を再構築した。観測された変化は、再構築された水温変動、鉄を含むちりの供給や水柱の脱窒素では説明できない。我々は、窒素固定に強い約2万3000年周期を見いだし、軌道強制力によって生じる赤道大西洋の湧昇の変化に対する応答であることを示唆する。この湧昇は、「過剰な」リン(固定窒素に関する化学量論的に過剰なリン)を熱帯北大西洋表層へ移入する。さらに我々は、北大西洋深層水が浅くなって氷期の北大西洋中層水となった氷期6と4において、窒素固定量が減少したことを見いだした。この中層水は、今日では南大洋から流入する過剰なリンに富んだ中層水から、大西洋の水温躍層を隔離していた。近年の研究によって、窒素固定の制御についてさまざまな考えが生み出されているが、今回の古生物地球化学的データは、過剰なリンが北大西洋における支配的な変数であり、最終氷期サイクルにおける過剰なリンの供給量の変動が、軌道周期に対する局地的な海洋循環の応答によって支配されていたことを示している。

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