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遺伝学:ヒトにおけるタンパク質存在量の変動と遺伝的制御

Nature 499, 7456 doi: 10.1038/nature12223

遺伝子発現は個人や集団の間で異なっており、表現型変動の主要な決定要因であると考えられている。RNA発現レベルに関わる変異と遺伝子座はヒト集団において広く解析されてきたが、ヒトにおけるタンパク質存在量の違いとその遺伝的な基盤に関する知見は限られている。メッセンジャーRNA(mRNA)の発現変動はタンパク質の発現変動の完全な代理指標となるわけではない。というのも、タンパク質の発現は一連の転写後調節機構に影響されるし、経験的にもタンパク質存在量とmRNAレベルの相関は一般的にあまり大きくないからである。今回、我々は同重体タグを用いた定量質量分析により、HapMapプロジェクトで遺伝子型が決定された多様な95人の人たちから得たリンパ芽球様細胞株において、5,953遺伝子の相対的なタンパク質レベルを測定した。そして、タンパク質レベルが遺伝性の分子表現型であり、個人間、集団間、性別間でかなりの変動を示すことを見いだした。同じ生物学的過程に関係する、特定の組み合わせのタンパク質の発現レベルは個人間で共変動し、これらの生物学的過程がタンパク質レベルで厳密に制御されていることを示している。我々はcis-pQTL(タンパク質の量的形質遺伝子座)を同定しており、ここにはこれまでのトランスクリプトーム研究では検出されなかった変異も含まれている。本研究はハイスループットなヒトプロテオーム定量の実現可能性を実証するものである。このプロテオーム定量は、DNAの変異やトランスクリプトームの情報と統合することで、遺伝子発現調節の特徴付けに新たな次元を加える。

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