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分子生物学:エンハンサーRNAがエストロゲン依存的転写活性化に果たす機能的役割

Nature 498, 7455 doi: 10.1038/nature12210

調節を受けて行われる遺伝子発現での遺伝子エンハンサーの機能的重要性は十分に解明されている。哺乳類細胞では、長鎖非コードRNA(lncRNA)の転写が広範に見られることに加えて、エンハンサー領域からncRNAの転写が双方向に起こっており、これらはエンハンサーRNA(eRNA)と呼ばれている。しかし、このようなeRNAが機能するのかどうか、あるいはエンハンサー活性化を反映するだけのものであるのかどうかはわかっていない。本論文では、ヒト乳がん細胞で17β-エストラジオール(E2)結合型エストロゲン受容体α(ER-α)が、E2によって発現が上昇するコーディング遺伝子近傍のエンハンサーでのeRNA転写の全体的増加を引き起こすことを報告する。誘導されたこのようなeRNAは、機能を持つ転写産物として、標的コーディング遺伝子で観察されたリガンド依存的誘導に重要な役割を発揮し、ER-α結合によって開始される特異的なエンハンサー・プロモーターのループ形成の強度を増加させる。コヒーシンは、リガンド処理前であっても、ER-αによって調節される多くのエンハンサーに存在しており、E2依存的な遺伝子活性化に関わっているようであり、少なくともその一部はE2/ER-α/eRNAによって誘導されるエンハンサー・プロモーター・ループ形成の安定化によっている。我々のデータは、eRNAが調節された遺伝子転写プログラムの多くで重要な機能を担っていると考えられることを示している。

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