Letter
宇宙物理学:赤方偏移2.3の位置にある太陽の4000億倍の質量を持った楕円銀河の急速な形成
Nature 498, 7454 doi: 10.1038/nature12184
恒星考古学からは、大質量の楕円銀河がおよそ100億年前、1年につき太陽の数百倍の質量を上回る星形成率で急激に形成されたことが示されている。それらの始原天体はおそらく、赤方偏移zが2よりも大きな所に位置する高輝度サブミリ波銀河である。高輝度サブミリ波銀河の平均的な分子ガス質量(5×1010太陽質量)は、典型的な楕円銀河の形成を説明できるものの、z ≈ 2にある、太陽の2×1011倍を上回る質量をすでに持つ楕円銀河を形成するには不十分である。本論文では、z = 2.3に位置する2個の大質量の高輝度サブミリ波銀河が合体するというまれな現象に関する多波長高分解能観測について報告する。この系は、1年につき太陽質量の2000倍という星形成率で星を形成しているようである。その星形成の効率は、通常の銀河の効率よりも1桁大きく、そのためガスだまりは使い果たされ、星形成はわずか約2億年のうちに終わると予想される。19キロパーセクの射影距離で、これら2個の大質量スターバースト銀河は、今まさに合体し、太陽の約4×1011倍の質量を持った不活発な楕円銀河を形成しようとしているところである。我々は、ガスに富んだ大規模な銀河の激しい星形成を伴う合体では、z ≈ 1.5までの最大質量の楕円銀河が形成され得ると考えている。

