Letter
物理:通信データ転送速度での時間クローク
Nature 498, 7453 doi: 10.1038/nature12224
メタマテリアル、すなわち人工的に設計製作された、負の屈折率など特異な特性を持つ媒質が発達したため、かつては空想的であった透明マントが、今や科学研究の重要な分野であると考えられるようになった。この概念を時間領域へ拡張して、プローブビームに時間的なギャップを生成し、その後閉じることによって、時間的な事象を隠すクロークが、最近報告された。この際、この時間の穴の間に起こるどのような相互作用も検出されない。しかし、こうした結果は時間周期のわずかな部分しか占めない孤立した事象に限定されており、41 kHzの繰り返し速度で約10−4%という部分的なクローキングウィンドウしか生じない。これは光通信などの用途には小さ過ぎる。今回我々は、時間クローキングを行う別の手法を実証する。この手法は、通信データ転送速度で作動し、そしてタルボ効果による時間的な自己結像を利用して、光データを受信者から隠す。我々は、全時間軸の46%のクローキングに成功し、1秒当たり12.7ギガビットの転送速度の疑似乱数デジタルデータを隠した。このように現実世界のメッセージを隠せることから、時間クローキングが実用の領域へ導入され、安全な通信に直ちに波及するであろう。

