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地球:ケイ素の自己拡散係数に基づく上部マントルのレオロジーに対する水の小さな効果
Nature 498, 7453 doi: 10.1038/nature12193
水は地球内部の力学的過程に非常に大きな影響を及ぼしていると考えられてきた。特に、変形実験の結果は、水が数十重量ppm存在しただけで、カンラン石のクリープ速度が数桁で増加することを示している。しかし、このような変形の研究は、水の濃度が限られていることや、極めて高応力下であることを考慮すれば、結果に影響を及ぼすかもしれず、限界がある。地球内部に匹敵する高温では鉱物のクリープ速度は最も自己拡散が遅い元素によって律速されるので、岩石の変形は、ケイ素の自己拡散の効果としても考えることができる。本論文では、フォルステライト中のケイ素の自己拡散係数DSiを、圧力8 GPa、温度1,600〜1,800 Kで、1重量ppm以下から800重量ppmの範囲で含水量CH2Oの関数として実験的に決定し、DSi ≈ (CH2O)1/3という結果を得た。このべき数は変形実験で得られた値よりも驚くほど低い。含水条件下での変形実験で示されている高い見かけクリープ速度は過剰な結晶粒界水に起因している可能性がある。上部マントルのレオロジーにおける水の影響は極めて小さいと結論できる。したがって、地球のテクトニック・プレートが滑らかに動くことはアセノスフェア内の鉱物の水和によって引き起こされたのではない。さらに、水が上部マントルに粘性最小帯を生じさせることもない。最後に、ホットスポットが動かないことの主要な機構は、その生成源と周囲の領域の含水量の違いが原因となっているわけではない。

