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分子生物学:ブロモドメインタンパク質Brd4は、クロマチンをDNA損傷シグナル伝達から遮蔽する

Nature 498, 7453 doi: 10.1038/nature12147

DNA損傷が起こると、細胞周期の進行を止めるシグナル伝達ネットワークが活性化され、DNA修復因子が動員されたり、老化やプログラム細胞死が誘発されたりする。クロマチン構造の変化は、DNA損傷応答の開始と拡大に関係しているとされている。今回我々は、DNA損傷応答にクロマチン構造が果たす役割をさらに調べるために、クロマチン修飾遺伝子とクロマチン相互作用遺伝子の多重RNA干渉ハイコンテント・スクリーニングを使って電離放射線が誘発するシグナル伝達と応答を記録した。BET(bromodomain and extra-terminal)ファミリーに属するタンパク質Brd4のアイソフォームが、内在性のDNA損傷応答シグナル伝達の阻害物質として働くことがわかった。その作用は、ブロモドメインの相互作用を介して、コンデンシンIIクロマチンリモデリング複合体をアセチル化ヒストンへと引き寄せることによっている。このアイソフォームが失われると、クロマチン構造が弛緩して、細胞周期チェックポイントが迅速に回復し、放射線照射後の生存率が上昇する。一方、このアイソフォームの機能獲得により、クロマチンが凝縮し、DNA損傷応答シグナル伝達が減衰して、放射線照射による細胞死亡率が高まる。これらのデータは、これまで転写制御の役割だけが知られていたBrd4が、DNA損傷応答のシグナル伝達を調節可能なクロマチン遮蔽因子であることを示している。

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