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遺伝:先天性心疾患に見られるヒストン修飾遺伝子のde novo変異

Nature 498, 7453 doi: 10.1038/nature12141

先天性心疾患(CHD)は最も多い出生異常であり、生児出生の0.8%に見られる。多くの症例は孤発性で、繁殖適応度が損なわれることから、de novo変異の関与が示唆されている。今回我々は、重度CHDの362例と対照群264例について、両親と子の三者のエキソーム塩基配列を解析することにより、de novo変異の発生率を比較した。CHD症例群では、発生中の心臓で発現される遺伝子に、タンパク質を変化させるde novo変異が明らかに多く見られ、有害な変異(タンパク質生合成の中途終止、フレームシフト変異、スプライス部位変異)のオッズ比は7.5であった。重度CHDの主要な複数の種類を通じて、同様のオッズ比が見られた。ヒストン3リシン4(H3K4)のメチル化の形成や除去、読み取りに関わる遺伝子や、H3K4のメチル化に必要なH2BK120のユビキチン化に関わる遺伝子に、de novo変異が著しく過剰に見られることがわかった。また、胚の左右軸形成体でH3K27のメチル化を調節するSMAD2遺伝子にも、2個のde novo変異が見つかった。クロマチン活性化標識(H3K4メチル化)と不活性化標識(H3K27メチル化)がこのように組み合わさって存在することは、重要な発生遺伝子の発現を調節するプロモーターとエンハンサーが「待機状態」にある場合の特徴である。今回の知見は、数百個もの遺伝子にCHDに関わるde novo点変異が存在し、それらが重度CHDの約10%に対して集合的に関与していることを示している。

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