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古生物学:既知のもので最古の霊長類骨格と直鼻猿類の初期進化
Nature 498, 7452 doi: 10.1038/nature12200
霊長類進化の最初期の経緯を再構築することは、化石記録に空白部分があるために進んでおらず、そのため、最古の霊長類の古生物学および系統関係に関しては統一見解が得られていない。本論文では、中国の始新世前期の地層から、ほぼ完全で部分的に関節のつながった原始的な霊長目直鼻猿類の骨格を発見したことを報告する。その年代は約5500万年前で、これほど質の高い化石霊長類の発見例としては最古のものである。シンクロトロン放射X線を用いる伝搬位相コントラストマイクロトモグラフィーによる詳細な形態調査に加えて、入手可能な全ての証拠に基づく系統発生解析が行われ、この化石が、知られている限りで最も原始的なメガネザル類分岐群のサルであることが示された。この新しい霊長類の化石によって、曲鼻猿類と直鼻猿類の両分岐群が初期に分かれたことのさらなる裏付けが得られるだけでなく、メガネザル類と真猿類が分岐した年代もさらに絞り込める。またこの化石は、最初の霊長類がおそらく昼行性で樹上生活を送り、主として食虫性で、現在のピグミーネズミキツネザルほどの大きさの哺乳類であったという仮説の裏付けにもなる。

