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物性物理学:YBa2Cu3O6+δでは相転移線が擬ギャップの境目になる

Nature 498, 7452 doi: 10.1038/nature12165

銅酸化物超伝導体は、最適ドーピング付近で「異常金属」という挙動を示し、量子臨界点に関係する強いゆらぎの存在が示唆されている。そうした臨界点には、超伝導「ドーム」内の最適ドーピング付近においてゼロ温度で終わる古典的相転移の線が必要である。温度–ドーピング相図において超伝導が発現する直前のアンダードープ領域は、伝導電子の部分的ギャップ形成の証拠が存在するため、「擬ギャップ」と呼ばれている。しかし、これまでのところ、擬ギャップが独立した相なのか冷却時の物理的特性の連続的変化なのかに関して、説得力のある熱力学的証拠はない。今回我々は、YBa2Cu3O6+δにおける擬ギャップが、相転移線を境とする独立した相であることを報告する。この相転移線のドーピング依存性は、超伝導ドーム内においてゼロ温度で転移線が終わるというものである。この結果から、銅酸化物超伝導体では量子臨界性が異常金属としての挙動をもたらし、ひいては超伝導をもたらすと結論される。

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