Letter
地球:始生代の大気中のアルゴン同位体組成から初期地球のダイナミクスを探る
Nature 498, 7452 doi: 10.1038/nature12152
大陸地殻の成長速度を経時的に理解することは、地球科学の基本的な課題である。ケイ酸塩地球(マントルと地殻)と大気の希ガスの同位体の特徴は、こうした地球化学的貯蔵庫の経時進化について極めて深い知見を与える。しかし、遠い過去についてはこうした貯蔵庫の組成に対するデータは存在せず、地球の内部と表層の間の一時的な交換速度は、大気形成時の本来の特徴を保持する試料が存在しないために、ほとんど絞り込まれていない。本論文では、始生代(35億年前)の熱水石英内のアルゴンを分析した結果を報告する。希ガスは始生代の淡水と熱水流体の混合物を含む始原的な流体包有物内に保持されている。この分析によって、始生代の大気中アルゴンの40Ar/36Ar値は143±24であり、現在の値の298.6(40Arは半減期12億5000万年のカリウム同位体40Kの放射性崩壊により生成され、36Arの起源は始原的である)より低いことが明らかなった。この比は、珪長質の地殻が初期に発達したことと一致し、珪長質の地殻の発達は地球史の前半の気候変動に重要な役割を果たしていた可能性がある。

