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構造生物学:抗がん剤と結合したヒトsmoothened受容体の構造

Nature 497, 7449 doi: 10.1038/nature12167

smoothened(SMO)受容体は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の重要なシグナル伝達物質で、正常な胚発生の維持に関わっており、また発がんに関係している。この受容体は、frizzledとともにGタンパク質共役受容体(GPCR)のクラスFに分類されているが、標準的なヘッジホッグシグナル伝達経路にはGLI転写因子が関わっており、クラスAに属するGPCRとの配列相同性は10%以下である。今回我々は、小分子アンタゴニストのLY2940680と結合したヒトSMO受容体膜貫通ドメインの2.5 Å分解能での結晶構造を報告する。SMO受容体はクラスAのGPCRが持つ7回膜貫通型へリックス構造は共有しているが、クラスAのGPCRでは保存されているモチーフの大半を欠いており、その構造から4つのジスルフィド結合で安定化された長い細胞外ループを持つ非常に複雑な配置が明らかになった。リガンドは、7回膜貫通型へリックスバンドルの細胞外の端に結合していて、ループと広範囲にわたって接触している。

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