Letter
工学:電気的にポンピングされるポラリトンレーザー
Nature 497, 7449 doi: 10.1038/nature12036
従来の半導体レーザー発光は、光子の誘導放出を利用しているため、レーザー動作に必要な最少エネルギー量に厳しい条件が課されている。これに対して、強く結合した量子井戸微小共振器における励起子ポラリトンの場合、誘導散乱が起こりうることから、「ポラリトンレーザー」によってエネルギー効率の高いコヒーレント光の発生が期待される。ポラリトンレーザーの動作は、過去に室温以下の温度で光学的にポンピングされる半導体微小共振器で実証されたことがあり、そのようなレーザーは、しきい値密度が低いという点で弱結合系より優れている。ポラリトンダイオードがすでに実現しているにもかかわらず、実用化に不可欠な電気的にポンピングされるポラリトンレーザー動作は、これまで実現されていない。今回我々は、複数の量子井戸を持つ微小共振器を利用した電気的にポンピングされるポラリトンレーザーについて報告する。我々は、ポラリトンレーザー発光を明確に実証するために、磁場をかけて、ポラリトンの光–物質混合性を調べている。我々の結果は、ポラリトニック光源や電気的に注入される凝縮体の実用化に向けての重要な一歩である。また、広バンドギャップ材料を用いれば、我々の結果を拡張して室温動作も可能になる。

