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神経科学:洞毛運動と呼吸から明らかになった口腔顔面リズムの階層性

Nature 497, 7448 doi: 10.1038/nature12076

洞毛運動とスニッフィング(鼻をくんくんさせてにおいを嗅ぐ行動)は、げっ歯類の探索行動の重要な特徴である。しかし、これらの動きを発生させ、またこれらと他の口腔顔面運動パターンとを協調させる神経機構については、ほとんど解明されていない。本論文では、解剖学、行動学、電気生理学および薬理学のさまざまな手法を用いて、洞毛運動とスニッフィングが延髄腹側部の呼吸中枢の働きによって協調していることを示す。我々は延髄腹側部中に、洞毛を突き出させる顔面運動ニューロンへの周期的入力を行う特有の領域を特定した。この領域からのニューロン出力は、プレベツィンガー複合体(pre-Bötzinger complex)からの直接入力によって吸気の都度リセットされるので、高周波数のスニッフィングは洞毛運動と一対一の関係になるが、一方、基礎的な呼吸には呼吸と呼吸の間に挟まるような洞毛運動が伴っている。このように呼吸核は、口腔顔面制御に関わる他の運動前領域に投射し、呼吸と協調する行動の親時計として機能するものと考えられる。

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