Letter
量子物理学:もつれた光子を使った公平な標本抽出の仮定によらないベル不等式の破れ
Nature 497, 7448 doi: 10.1038/nature12012
ベル不等式の破れの実験的な観測からは、物理的特性が測定の前に測定と独立して(確率的に)定義され、どのような物理的影響も光速より速く伝搬できないという局所的実在性の観点を放棄するよう強いられる。このような全ての実験上の破れには、その特定の実験構成に依存した余分な仮定が必要となるが、この仮定がいわゆるループホールに対する脆弱性を生じさせる。今回我々は「公平な標本抽出」のループホールを閉じながら、もつれた光子を用いてベル不等式の破れを観測した。すなわち、ここでは標本として測定された光子が統計集団全体を正確に代表しているという仮定を用いていない。これを行うため、Eberhard形のベル不等式を用いた。この形のベル不等式は、公平な標本抽出の仮定に対する脆弱性がなく、他の形のベル不等式よりも低い収集効率が許容される。十分に高い収集効率を得るうえで、光子源の技術的な改善と高効率の転移端センサーが重要であった。それぞれ別の実験で実証されたが、我々の実験によって光子が主要なループホールのおのおのが閉じられた最初の物理系となった。

