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化学:多孔性錯体を用いたナノグラムからマイクログラムスケールのX線解析
Nature 495, 7442 doi: 10.1038/nature11990
X線単結晶回折(SCD)解析は、解析対象となる分子を単結晶の状態で得なければならないという本質的な制約がある。今回我々は、試料の結晶化を必要としないSCD解析手法について報告する。この方法では、多孔性錯体の微小結晶を、解析対象物質を溶かした溶液中に浸し、対象分子を錯体に吸収させる。この錯体結晶の結晶構造解析を行うことで、ホスト骨格とともに、吸収されたゲスト分子の構造を明確に決定できる。実際のSCD測定は、たった1個の錯体結晶だけで行えるので、必要な試料の量はナノグラムからマイクログラム程度である。我々は、このSCD解析には約80 ngというごく少量の試料で十分であることを実証した。また、このSCD手法を高速液体クロマトグラフィー(LC)と組み合わせることで、複数成分を直接同定することが可能となり、LC–SCD解析という新手法が確立された。さらに、希少海洋天然物の絶対構造をわずか5 μgの化合物を用いて明確に決定することも成功した。

