Letter

宇宙:矮小不規則銀河 WLM の低金属量ガス雲における一酸化炭素

Nature 495, 7442 doi: 10.1038/nature11933

一酸化炭素(CO)は、星が形成される星間雲に対する主要なトレーサーだが、水素に対する酸素の存在度が太陽の値の20%未満の銀河では見つかっていない。にもかかわらず、そのような「低金属量」の銀河でも、星形成はしばしば起こっている。このことから、分子が存在しない高密度ガスの中で星が形成され、分子輝線放射によってではなく、原子遷移とダスト放射によって必要な絶対零度に近い温度へと冷えることができるのか、という疑問が生じる。このことはまた、金属量が一般に低かった初期宇宙における星形成についての不明確性を際立たせている。本論文では、金属量が太陽の値の13%である局所矮小不規則銀河WLMの2つの領域でCOを検出したことについて報告する。我々は、新たに得られたサブミリメートル波の観測結果と、記録されている遠赤外線観測結果を用いて、ガス雲の質量を推定した。これらは両方とも、太陽質量の10万倍よりもわずかに大きい。これらのガス雲は、1分子当たり、局所オリオン星雲での星形成の10%に当たる速度で星を形成している。分子ガスのCOの割合も低く、天の川銀河の値のおよそ3%である。これらの結果は、小さな銀河では、金属量が減少するにつれて、星形成コアとCO分子の両方ともが分子状水素雲内でますます希薄になっていくことを示唆している。

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