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免疫:組織常在型M2様マクロファージの分化におけるTrib1の重要な役割

Nature 495, 7442 doi: 10.1038/nature11930

マクロファージは、M1とM2という少なくとも2つのグループから構成されている。M1マクロファージは炎症応答を惹起し、細菌やウイルス感染に対する宿主防御に中心的な役割を担っている。一方、M2マクロファージは抗炎症応答、寄生虫感染、組織再生、繊維化および腫瘍プログレッションに関与していると考えられている。Trib1は、ユビキチンリガーゼであるCOP1との相互作用によってタンパク質分解に関与する分子である。ヒトの全ゲノム関連解析から、TRIB1が脂質代謝に関係する可能性が考えられている。今回我々は、Trib1がM2マクロファージの特徴を共有するF4/80+MR+組織常在型マクロファージ(今回、M2様マクロファージと名付けた)および好酸球の分化に非常に重要だが、M1骨髄系細胞の分化には重要でないことを証明した。Trib1が欠損している状態では、骨髄、脾臓、肺および脂肪組織などのさまざまな組織でM2様マクロファージが著しく減少しており、Trib1欠損骨髄細胞でのC/EBPαの発現異常が、マクロファージ分化の欠陥に関与していることが明らかとなった。非常に興味深い事に、造血細胞でTrib1が欠損しているマウスは、通常の飼料を与えて飼育している場合でも、脂肪分解が亢進して脂肪組織の大きさが萎縮することがわかった。このようなマウスにM2様マクロファージを移植するとこの病態が回復したことから、これらのマクロファージの欠損が脂肪分解の原因であることが示された。造血細胞でTrib1が欠損しているマウスは、高脂肪食を与えて飼育すると炎症性サイトカイン遺伝子の過剰な発現誘導とともに高トリグリセリド血症やインスリン抵抗性を発症した。以上の結果から、Trib1は組織常在型M2様マクロファージの分化を制御することにより、脂肪組織の維持と代謝性疾患の抑制に非常に重要であることが証明された。

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