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脳:行動開始時に見られる線条体直接路と間接路の同時活性化

Nature 494, 7436 doi: 10.1038/nature11846

大脳基底核とは、自発行動を制御する皮質下神経核群で、体を衰弱させる多くの神経疾患により影響を受ける。現在主流の基底核機能モデルでは、線条体の有棘投射ニューロン(SPN)の異なる集団に起始する2つの直交する投射路(いわゆる直接路と間接路)が、運動に関して対照的な効果を持つとされている。すなわち、直接路SPNの活動が運動を促進し、間接路SPNの活動が運動を抑制すると考えられている。しかし、自由行動下の動物で、直接路と間接路のSPNの活動を選択的に記録する方法がないために、このモデルの検証は難しかった。本論文では、D1-Cre(直接路ニューロン特異的)マウスとA2A-Cre(間接路ニューロン特異的)マウスの背側線条体で、GECI(genetically encoded calcium indicator)であるGCaMP3をウイルスでCre依存的に発現させる方法を適用し、直接路SPNと間接路SPNの活動を限定して観察するin vivoの新手法を開発した。オペラント学習課題を実行中のマウスで光ファイバーと時間相関単一光子計数法(TCSPC)を使い、マウスが行動を始めるときには直接路SPN・間接路SPNとも一過的に活動するが、無行動時には両者とも活動しないことが観察された。片側半球の両経路SPNが同時に活動すると、活動が見られた半球の対側へ向く運動が始まり、500 ms以内に特定の運動が開始することが予測された。これらの知見は、基底核の古典的な見方に疑問を投げかけるもので、基底核の異常で見られる運動症状の原因の解明に役立つと考えられる。

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