Letter
量子情報科学:微小機械共振器によるハイブリッド回路共振器量子電気力学
Nature 494, 7436 doi: 10.1038/nature11821
本質的に異なる自由度を持つハイブリッド量子系は、多くの物理現象で重要な役割を果たす。よく知られた例には、共振器量子電気力学、トラップされたイオン、固体状態における電子とフォノンがある。これらの系では、強い結合によって構成要素が個々の特性を失い、ドレスト状態を形成し、集団型のダイナミクスを示す。ハイブリッド系は基本的に重要であるだけでなく、実際に活用されており、特に発展しつつある量子情報制御の分野でそれが著しい。有望な方法は、長寿命の原子状態を、超伝導共振器や超伝導量子ビット(キュービット)のアクセス可能な電気自由度と組み合わせることである。今回我々は、回路共振器量子電気力学とフォノンを統合した。マイクロ波共振器との結合を除けば、いくつかのトンネル接合と1個のキャパシターからなる我々の超伝導トランズモンキュービットは微小機械共振器のフォノンモードと相互作用し、そのため2個の異なる共振器と結合した1個の原子のように振る舞う。我々はフォノンシュタルクシフトや、ドレストエレクトロメカニカル状態間の遷移を特徴付けるキュービットスペクトル線の運動サイドバンドへの分裂を測定した。時間領域では、キュービット励起がフォノンへサイドバンドラビ振動としてコヒーレントに変換される様子を観測した。これは量子インターフェースを実現できる可能性のあるモデル系であり、これによって長寿命のフォノン状態への量子情報の保存、光子との結合、 古典限界近くでの強結合量子系の研究が可能となる。

