Letter
宇宙:遠隔連星への銀河系の摂動による惑星系の分裂
Nature 493, 7432 doi: 10.1038/nature11780
連星系の中で発見されている約半数の系外惑星は、星間距離が平均的に1,000天文単位[1天文単位(AU)は地球と太陽の間の距離]以上の非常に遠く離れた遠隔連星系に存在する。しかし、このように離れた連星を成す伴星が惑星進化へ及ぼす影響は、ほとんど研究されていない。より近接している連星系とは異なり、遠隔連星系の星の軌道は、天の川銀河の潮汐場の影響や通過するほかの星からの衝撃により絶え間なく変化している。本論文では、遠隔連星の軌道の変動特性が、一般的には形成後数十億年で、それらの宿している惑星系の形を劇的に変化させることを、数値シミュレーションにより示す。今までの考え方とは対照的に、遠隔連星系の伴星は、惑星系に強い摂動を及ぼすことが多いと考えられ、これが惑星放出を誘発し、生き残った惑星の軌道離心率を増大させる可能性がある。これまでは認められていなかったが、遠隔連星系にある巨大系外惑星は統計的に、孤立星の周りにあるものよりも大きい軌道離心率を持つ。孤立星と遠隔連星系が同じような惑星系を持っていて、その惑星系の最も外側にある巨大惑星が、初期の内部不安定性によって中心星から約10 AU以上散乱されると仮定すると、両方の離心率分布はうまく再現される。したがって我々の結果は、遠隔連星では、最も遠く離れた惑星が多くの惑星系から最終的に取り去られるが、大部分の孤立した巨大惑星系には、遠くにあって未検出の惑星がさらに存在していることを示唆している。

