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遺伝:ヒトの腸内微生物叢ゲノムの多様性の全体像
Nature 493, 7430 doi: 10.1038/nature11711
大規模な取り組みによって、ヒトゲノムに見られる差異の実際的影響の解明は急速に進んだが、ヒトの常在微生物叢については、差異の実際的影響はあまり調べられていない。そこで今回我々は、メタゲノム差異分析のための枠組みを構築し、これを使って欧州、北米の207人から得た252の糞便メタゲノムについて解析を行った。74億個のリードを微生物101種の参照配列にマッピングしたものを使って、1,030万の一塩基多型(SNP)、107,991の短い挿入/欠失、1,051の構造変異を発見した。同義多型に対する非同義多型の比率は平均して0.11で、ヒト宿主間での違いよりも、腸内微生物の種類間での違いのほうが大きかった。さまざまな時間間隔で試料を複数回採取された対象者では、腸内微生物叢の組成にかなりの変化があるにもかかわらず、SNPのパターンに固有性と時間的安定性が見られた。この結果は、個人に特異的な微生物菌株群は簡単に置き換わることはないことを示している。また、個人には特有のメタゲノム遺伝子型があって、個人に合わせた食餌療法や薬剤摂取に活用できる可能性があることも示唆されている。

