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物性:誘電体における光場に誘起された電流
Nature 493, 7430 doi: 10.1038/nature11567
最新の情報技術では、電流のオン・オフにかかる時間が、信号を処理しサンプリングできる速度を決める。電界効果トランジスタは、100 GHzのオーダーかそれより高い周波数で電流を制御できるが、電気相互接続がテラヘルツ(1012 Hz)領域への到達に向けた進展を妨げる可能性がある。干渉する光励起経路や、テラヘルツ過渡現象の光伝導スイッチングを通した電流の全光学的注入によって、半導体でのサブピコ秒時間スケールの電流制御が可能となる。絶縁体は、どちらの方法にも適していないと考えられる。それは、紫外光か強い電場のいずれかが必要となり、そのため紫外光ではゆっくりと蓄積される損傷(slow damage)が、強い電場では超高速の絶縁破壊が生じるからである。本論文では、誘電体で電気信号の操作が実現可能であることを報告する。数サイクルの光波形によって、絶縁破壊を起こさずに、アモルファス二酸化ケイ素(溶融シリカ)の交流伝導率が1フェムト秒以内に18桁以上可逆的に増大し、その瞬間的な光場によって電流を駆動し、方向付け、切り替えることができた。我々の研究は電気信号処理と高速計測をペタヘルツ(1015 Hz)領域に拡張する道を開く。

