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細胞:人工多能性幹細胞によって明らかになったヒト皮膚での体細胞性コピー数モザイク現象

Nature 492, 7429 doi: 10.1038/nature11629

体細胞を人工多能性幹細胞(iPSC)に再プログラム化することは、de novoのコピー数変動を引き起こすのではないかと考えられている。今回我々は、この問題を調べるために、次世代塩基配列解読法を用いて、7人の皮膚の初代培養線維芽細胞に由来するヒトiPSC株20株の全ゲノムおよびトランスクリプトームの解析を行った。1つのiPSC株には、そのiPSC株が由来する線維芽細胞には見られないコピー数多型(CNV)が平均2個見られることがわかった。PCRおよびドロップレットによるデジタルPCRを用いて、このようなCNVの少なくとも50%が、線維芽親細胞(つまり、それぞれのヒトiPSC株が由来する線維芽細胞)で低頻度の体細胞性ゲノム変動として存在していて、クローン起源であるためにiPSC株に現れることを示す。したがって、再プログラム化によって必ずしもiPSCにde novo CNVが生じる訳ではなく、それはiPSC株に現れるCNVの大部分がヒト皮膚における体細胞性モザイクを反映していることからわかる。さらに、今回の知見は、起源となる組織での低頻度のCNVを確実に検出する発見手段として、クローン性増殖、特にiPSC株が使用できることを実証している。全体として線維芽細胞のおよそ30%がそのゲノムに体細胞性CNVを持つと推定されることから、ヒトの体には広範囲にわたる体細胞性モザイクが存在することが示唆される。我々の研究は、ヒトの体の細胞のDNAが、通常、接合後にどの程度の構造的変化を起こすのかという基本的な疑問を理解する道を開く。

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