Letter

宇宙:三重連星系の力学的な進化による最も離れた連星系の形成

Nature 492, 7428 doi: 10.1038/nature11662

ケンタウルス座α星(それ自身が近接連星系のケンタウルス座α星A/Bである)は、15,000天文単位(1天文単位は地球から太陽までの距離)離れた位置にあるプロキシマ(ケンタウルス座α星Cとしても知られる)を伴っており、このケンタウルス座α星系のような非常に離れた連星系の形成は、現在の星形成理論に疑問を投げかけるものである。なぜなら、それらの間隔は重力収縮するガス雲のコアの典型的な大きさを超えているためである。さまざまな仮説がこの問題を克服するために提案されており、それらの中には、きわめて離れた連星系は、星団の分解によるものであり、星団内で星がほかの遠方にある星を重力により捕獲して生まれたとする提案もある。最近の観測では、非常に離れた連星系が三重連星であったり、近接連星系に遠く離れた第三のパートナーがあったりすることが多い。本論文では、初期段階のガス雲のコアに埋もれたままになっている誕生したばかりの三重連星系の力学的な進化に関するN体シミュレーションが、非常に離れた連星系の観測と一致することを報告する。三重連星系は非常にコンパクトな形で誕生し、したがって当初は星の通過による分解を起こしにくいが、1つの星を非常に遠い軌道へと力学的に放出して、数百万年の時間スケールで極端な階層構造を形成できることがわかった。放出のためのエネルギーは、ほかの2つの星の軌道が縮小することによってもたらされ、遠い距離からはそれらが単一の星のように見えるようになることが多い。その結果、緩やかに結びついたこのような三重連星は、非常に離れた連星系のように見えると考えられる。

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