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炎症:インターロイキン受容体はMYD88–ARNO–ARF6カスケードを活性化して血管の安定性を障害する

Nature 492, 7428 doi: 10.1038/nature11603

自然免疫応答は、感染症に対抗する上で必須である。マクロファージなどの細胞は、サイトカインを放出することによって感染に応答する。そうしたサイトカインの中でも、例えばインターロイキン1β(IL-1β)は、よく知られている、MYD88(myeloid-differentiation factor 88)を介するNF-κB(nuclear factor-κB)依存的転写因子経路を活性化し、その結果、炎症性細胞の活性化や動員を引き起こす。内皮細胞は通常、炎症性細胞が血中から出て組織へ移行するのを妨げる障壁として働くが、炎症反応の重要なメディエーターでもある。矛盾することに、免疫防御の成立に重要なサイトカインは、内皮細胞間の相互作用を障害する作用も有しており、障壁機能の低下や組織構造の破壊を引き起こすことがある。この障壁崩壊の機序やNF-κBの古典的経路との関連性については十分には明らかにされていない。本論文では、ヒトのin vitro細胞モデルで内皮細胞の安定性に対するIL-1βの直接的かつ迅速な障害作用は、NF-κBとは無関係で、低分子GTPaseであるARF6(ADP-ribosylation factor 6)とその活性化因子であるARNO(ARF nucleotide binding site opener、別名CYTH2)を介するシグナル伝達の結果であることを示す。さらに我々は、ARNOがアダプタータンパク質であるMYD88に直接結合することを示し、MYD88–ARNO–ARF6がNF-κBによる経路とは異なる、IL-1βシグナル伝達の上流経路であることを提示する。また、ARNOなどのARFグアニンヌクレオチド交換因子の阻害剤であるSecinH3が、血管の安定性を高め、炎症性関節炎や急性炎症の動物モデルの転帰を有意に改善することを示す。

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