Letter
地球:分岐した河川網の原因
Nature 492, 7427 doi: 10.1038/nature11672
分岐した河川網は、地球の景観の中で最も広範かつ明瞭な地形の1つであり、太陽系のほかの天体でも見つかっている。しかし、このようなパターンを作り出し、その空間的スケールを支配している機構はよくわかっていない。確率と最適性に基づく理論は有効であることが分かっているが、浸食と堆積物輸送を通して河川網が時間とともにどのように発達するかは説明されない。本論文では、河川網の最上流域における分岐は、2つの関連する不安定性が原因となっていることを示す。その1つは、近隣の小峡谷を犠牲にした峡谷の拡幅であり、もう1つは、拡幅した峡谷の側斜面が流路の切り込みを受けやすいことである。それぞれの不安定性は、土壌の輸送と流路の切り込みに対する特徴的な時間スケールが臨界比に達したときに発生する。2つの野外観測点における測定結果は、我々の理論が、支流を持つ最小の峡谷の大きさを正確に予測できることを立証している。さらに我々は、このような場所における地形の開析のスケールを支配している主要因は、土壌輸送の強さではなく流路の切り込みの強さであり、乾燥度や岩石の弱さと相関があることも示す。この結果は、分岐する河川網の微細構造は、浸食力学の組織的な特徴であり、ランダムトポロジーの結果ではないことを示唆している。

