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宇宙:赤方偏移が7の位置にある超金属量欠乏ガス
Nature 492, 7427 doi: 10.1038/nature11612
典型的な宇宙環境では、重元素の存在量は太陽での値の0.001〜2倍変動する。天の川銀河のハロー内から選択された星や、赤方偏移 z = 3に位置する2個のクエーサー吸収線系では、重元素存在量がさらに低いことが発見されている。これらは、すべてのガスが始原的な化学組成を有していた時期の、初期宇宙の名残であると広く解釈されている。ビッグバン後最初の10億年に、最初期の星が元素合成を始めた頃の重元素の存在量を直接測定した結果は、今まで存在しなかった。本論文では、z = 7.04の位置にあるクエーサーのスペクトルに見られる水素と重元素の吸収の観測について報告する。このときの宇宙は、誕生後わずか7億7200万年(現在の宇宙年齢の5.6%)しか経ていなかった。我々は中性水素の大きな柱を検出したが、対応する(ヘリウムより重い元素と定義される)金属はなく、もしガスが重力によって束縛された原始銀河にあるなら、重元素の化学組成は太陽の値の10,000分の1未満に限定され、もし拡散していて重力により束縛されていないなら、太陽の値の1,000分の1未満に限定される。実際に銀河間で吸収が生じているなら、宇宙は星の光によってイオン化されていないし z ≈ 7のこのクエーサーの近傍では重元素が豊富でもなかったことを、この結果は意味している可能性がある。重力により束縛されているとすれば、推測される存在量は効率的な冷却を進めるには小さすぎるので、この系は、予測されてはいたが現時点ではまだ観測されていない大質量の種族IIIの星を形成する可能性のある場所なのかもしれない。

