Letter
細胞:B12補因子はmRNA調節スイッチを直接的に安定化する
Nature 492, 7427 doi: 10.1038/nature11607
エフェクターに結合したリボスイッチ受容体ドメインの構造から、メッセンジャーRNAがどのようにして多様な小型分子を認識するのかが明らかになったが、この構造と遺伝子発現の調節とを結びつける仕組みの詳細はまだはっきりしていない。この問題を解決するため、今回我々は、コバラミン(ビタミンB12)に結合する2種類のリボスイッチの結晶構造を解いた。この構造には、下流調節ドメインの構造スイッチが含まれている。これら2種類のリボスイッチは共通したコバラミン結合コアを持つが、末端の伸びた部分がそれぞれ異なっていて、これを使って、多様なB12誘導体を認識する。どちらの場合も認識はRNAとコバラミンの形の相補性によって行われ、通常RNAと小型分子の認識の決め手となる水素結合相互作用は比較的少数である。複合してできたコバラミン–RNA骨格によって、非常に広範囲にわたる分子内kissing loop相互作用が安定化され、これがmRNAの発現を制御する。この研究は、我々の知るかぎりでは初めて、リボスイッチの受容体ドメインと調節ドメインがリガンド依存的に連携してmRNAの発現を調節している仕組みを結晶構造から明らかにしたものである。

