Letter

医学:ヒト化マウスでの広範囲中和抗体の併用によるHIV治療

Nature 492, 7427 doi: 10.1038/nature11604

ヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)に対するヒト抗体は、in vitroで多様なウイルス単離株を中和し、非ヒト霊長類を感染から守ることができる。以前の研究で、抗体はウイルスに選択圧をかけるが、短期間のうちに逃避変異株が出現することが示されている。しかしこれらの実験は、最近のより強力な抗HIV-1抗体の発見と、構造を基盤とする設計によるそれらの改良よりも前に行われたものである。今回我々は、HIV-1を感染させたヒト化マウスで、抗体の受動移入を治療法とすることについて再検討を行った。HIV-1は単一の抗体だけを使う単剤療法は逃避できるが、複数種の広範囲中和抗体の組み合わせはHIV-1感染の制御に有効で、血中ウイルス量を検出限界以下にまで抑えることができる。さらに、抗レトロウイルス療法とは対照的に、抗体の半減期が長いことによって治療中断後平均60日間にわたってウイルス血症が抑制された。したがって、強力なモノクローナル抗体の併用は、ヒト化マウスでHIV-1複製を有効に抑制できる。この方法はHIV-1感染患者での治療法の1つとして再検討されるべきである。

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