Letter

発生:脊椎動物以外の脊索動物における原始的な神経堤の同定

Nature 492, 7427 doi: 10.1038/nature11589

神経堤は神経板の周縁部で生じ、主要な一群の調節遺伝子を発現し、脊椎動物の頭部を作り出す外胚葉性間充織の派生組織などの多様な細胞種を生み出す。神経堤の進化は、祖先型の脊椎動物で濾過摂食から積極的捕食への移行を促す新たな細胞種の出現につながった、重要な事象の1つであったと考えられている。しかし、神経堤の起源については、脊椎動物以外の脊索動物で相同な細胞種が明確に同定されていないために意見が分かれている。本研究では、被嚢動物(尾索動物ともいう)のカタユウレイボヤ(Ciona intestinalis)が、神経堤に類似した頭部メラノサイト系列(a9.49)を持つこと、Twist(別名twist-like 2)をこの系列に標的化して異所的発現させると、移動する「外胚葉性間充織」へ再プログラム化できることを示す。今回の結果は、神経堤メラノサイトの調節ネットワークが、被嚢動物と脊椎動物の分岐以前に存在していたことを示唆している。Twistのような間充織決定因子が神経板外胚葉に組み込まれることが、脊椎動物の「新しい頭部」の出現にきわめて重要であったと我々は考える。

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