Letter
宇宙:揮発性物質に富んだ炭素質物質の落下からもたらされたベスタ表面の暗い物質
Nature 491, 7422 doi: 10.1038/nature11561
最近、アルベドが極端に異なることが多い局在化した暗い物質と明るい物質が、ベスタの表面に発見された。アルベドの範囲は、太陽系の岩石天体で観測される最も大きなものの1つに入る。これらの暗い物質はしばしばクレーターと関連しており、噴出物内やクレーター壁に現れる。そして、それらの輝石の吸収強度は物質の明るさと相関している。ベスタ上の暗い物質は今のところ、炭素に富んだ低速度の衝突天体に由来する外因性のものか、衝突によって形成されたか露出した、露出したての苦鉄質物質か衝突メルトに由来する内因性のものだろうとされている。本論文では、ベスタのスペクトルと画像を報告し、それらを使って「純粋な」暗い物質と明るい物質の特徴を引き出し説明する。暗い物質は主に、含水炭素質物質の落下によるもので、主要な種類の隕石や一部の彗星表面で見つけられているものと似ているが、明るい物質は、ベスタ自身の汚染されていない玄武岩質土壌であると我々は考える。低アルベド衝突体由来の暗い物質は、衝突攪拌作用によってベスタのレゴリスを通して時間とともに拡散し、もっと広範で拡散したさらに暗い領域と、最終的にベスタの背景表層物質とを作った。これは、ベスタから来たハワーダイト–ユークライト–ダイオジェナイト隕石と一致する。

