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進化:協同的なRNA自己複製子の間での自発的なネットワーク形成
Nature 491, 7422 doi: 10.1038/nature11549
地球上に生命が誕生するには、生物学的情報を維持し、進化させる能力を持った、自己複製する化学系の確立が不可欠だった。いわゆるRNAワールドでは、自己複製する単一のRNA群が、自身の情報を維持でき、なおかつ、進化能力が限定されている分子寄生体と競争して勝てるように、変異速度を十分に低く抑えるという、きわめてやっかいな難問に直面したと考えられる。そのため、理論的解析からは、相互作用する分子からなるネットワークが、生命に似た挙動を発達させて維持した可能性が高いことが示唆されている。本論文では、自己集合して自己複製能を持つリボザイムを構成するようなRNA断片の混合物が、協同的な触媒回路とネットワークを自発的に形成することを明らかにする。3者からなる特異的なネットワークは、高度に協同的な成長動態を持つことがわかった。このような協同的ネットワークを利己的な自己触媒回路と直接的に競争させた場合には、協同的ネットワークのほうが速く成長するので、RNA集団には、協同することでさらに複雑なものに進化する能力が備わっていると考えられる。このネットワークの進化能力は、in vitroでの選択によって観察できる。この実験から、生命誕生期の分子レベルの段階でも、協同的な挙動が有利に働くことが明確になった。

