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細胞:全ゲノム規模でのタンパク質間相互作用を構造に基づいて予測
Nature 490, 7421 doi: 10.1038/nature11503
相互作用するタンパク質の組み合わせを全ゲノム規模で同定することは、細胞の調節機構の解明に向けた重要な一歩となる。現在得られている知見の多くは、酵母ツーハイブリッド法や親和性精製といったハイスループット技術によって得られたものと、個別の系での実験を手作業でキュレーションして得られたものである。コンピューターを利用し、塩基配列の相同性、遺伝子の同時発現、系統発生的プロファイルなどに基づいて全ゲノム規模のタンパク質間相互作用(PPI)を推定する方法も、種々開発されている。しかし、比較研究が示唆するように、正確で完全なPPIの解明は、まだ始まったばかりの段階である。今回我々は、PPIの予測に三次元構造情報を利用すると、非構造的証拠に基づく予測に比べ、精度が高く、同定できる範囲も広がることを明らかにする。また、構造情報とほかの機能上の手がかりを組み合わせるアルゴリズム(PrePPIと命名)を使うことにより、ハイスループット実験に匹敵する精度で、高信頼度の相互作用を、酵母では3万以上、ヒトでは30万以上推定することができた。多数の推定を実験により検証したところ、PrePPIアルゴリズムには、これまで予測されていなかった生物学的に興味深いPPIを同定する力があることが実証された。三次元構造情報が意外なほど有効なのは、相同性モデルを、タンパク質間の遠近両方の幾何学的関係と組み合わせて用いたおかげだろう。

