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細胞:老化したニッチは筋幹細胞の静止状態を妨げる

Nature 490, 7420 doi: 10.1038/nature11438

ニッチは幹細胞の静止状態や機能を調節する進化的に保存された因子の1つである。加齢に伴い、幹細胞の機能は低下する。この機能低下現象に、加齢に伴うニッチ内の変化がどの程度まで、また、どんな方法で関与するのかはよくわかっていない。本論文では、老化した筋幹細胞ニッチである筋繊維が、恒常的条件下でFgf2を発現しており、衛星細胞の一群が静止状態を脱出して自己複製能を喪失するのを促進することを示す。マウスでは、相対的に不活発な状態にある老化した衛星細胞が、繊維芽細胞増殖因子(FGF)シグナル伝達の阻害因子であるsprouty 1(Spry1)をロバストに発現している。恒常的条件下にある老化した衛星細胞で、Spry1を排除してFGFシグナル伝達を増加させると、静止状態の喪失、衛星細胞の枯渇および再生能の低下が引き起こされる。逆に、衛星細胞において、Fgfr1シグナル伝達の阻害あるいはSpry1の過剰発現を介して、ニッチ由来のFGF活性を低下させると、衛星細胞の枯渇が防止される。これらの実験は、幹細胞ニッチの年齢依存的変化を明らかにしており、こうした変化は幹細胞の静止状態や機能に直接影響を与える。

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