Letter

物性:光学顕微鏡によりグラフェン粒界を探る

Nature 490, 7419 doi: 10.1038/nature11562

グラフェンの粒界は、その初期の成長段階中に島状構造が接合することによって形成され、このような境界は、輸送特性や関連するデバイス性能を支配する。グラフェン粒界での原子再配列に関する情報は、透過型電子顕微鏡と走査型トンネル顕微鏡を使って得られるが、グラフェン粒界の分布に関する大きなスケールでの情報は容易には得られない。本論文では、グラフェンを転写せずに、銅箔上で成長した大面積のグラフェンの粒界を光学顕微鏡を使って直接観察した。この画像化法は、湿度が高い周囲条件下での紫外線照射によって発生させたOラジカルとOHラジカルにより官能化したグラフェン粒界を通して下地の銅箔を選択的に酸化することで実現する。OHで官能化した欠陥サイトを通して酸素ラジカルが選択的に拡散することは密度汎関数計算により証明された。大面積グラフェンのシート抵抗は、グラフェン結晶粒サイズが大きくなるにつれて低下したが、銅の結晶粒サイズとの強い相関は見られず、これはこれまでの報告とは対照的である。さらに、曲げ変形によって始まる亀裂伝搬とその終端にグラフェン粒界が及ぼす影響は、我々の方法を使って明瞭に可視化された。我々の方法は、窒化ホウ素や剥離した粘土などのほかの二次元層状構造の粒界を評価する簡単な手法として使用可能である。

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