Letter

地球:過去2000年間のメタン源の自然変動と人為的変動

Nature 490, 7418 doi: 10.1038/nature11461

メタンは、複数の天然の生成源と人為的生成源から放出される重要な温室効果ガスである。大気中のメタン濃度は、過去にいくつかの時間スケールで変化したことがあるが、これらの変化を起こした原因は必ずしも十分に解明されている訳ではない。メタンのさまざまな生成源と貯蔵庫には特定の同位体的特徴があるため、メタンの同位体組成は、大気中のメタン濃度変動を促進する環境要因の識別に役立つ。本論文ではグリーンランドの氷床コアから得られた過去2000年間の高分解能の炭素同位体データ(δ13C含有量)を提示する。我々は、紀元前100年〜紀元1600年の間に、δ13C含有量が100年スケールの明確な変動を経ていたことを見出している。2ボックスモデル計算を用いて、同位体比の100年スケールの変動の原因は、火成源と生物源の変化であると考えられることが示されている。我々は、中世の気候異常や小氷期などの気候の自然変動と、ローマ帝国や漢王朝の衰退や中世の人口増加などの人口と土地利用の変化の双方と、これらの生成源の変化の相関を見出している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度