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進化:殻を持つシルル紀の無板類と、軟体動物の系統発生に持つ意味

Nature 490, 7418 doi: 10.1038/nature11328

軟体動物は、無脊椎動物の門の中でもきわめて多様かつ重要で研究が進んだものの1つだが、その中の主要な分類群どうしの類縁関係は、長年にわたって議論の的になってきた。特に、殻を持たない蠕虫状の無板類の位置付けと、それより研究の進んだ多板類(ヒザラガイ類)と無板類との類縁関係は解決されていない。無板類は、軟体動物の系統基部に位置していて、頭足類などほかの派生的分岐群に最も近い側系統群または単系統群として扱われることもあれば、多板類の姉妹群であってAculiferaという一群を形成する分類群として扱われることもある。軟体動物の進化的起源を確実に推測できるようにするには、この議論の解決が必要である。近年の化石発見から、Aculifera仮説が裏付けられ、古生代の古ヒザラガイ類(palaeoloricate chiton)が多板類と無板類の特徴の一部を併有する分類群を含んでいたことが示されている。しかし、無板類様の体とヒザラガイ様の殻を明らかに併有する化石は発見されていなかった。本論文では、そのような化石として、まれに見る三次元的な精細さで、海洋生物相を保存するシルル紀堆積層であるヘレフォードシャー化石鉱床(約4億2500万年前)から見つかった新属新種Kulindroplax perissokomosを記載報告する。その標本は、物理–光学的断層撮影法によって三次元的に再構築された。系統解析により、この化石種やほかの多くの古ヒザラガイ類はクラウン群無板類であることが示唆される。

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