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医学:全ゲノム関連解析によって明らかになった新規な2つの重症マラリア抵抗性遺伝子座

Nature 489, 7416 doi: 10.1038/nature11334

マラリアは、毎年約100万人の死亡の原因となっており、その大半はアフリカの小児である。ヒトの遺伝学的性質がマラリアに対する抵抗性に与える影響は、鎌状赤血球形質がマラリアに対し強力な防御効果を持つことではっきりしているが、影響の全容はまだほとんど解明されていない。抵抗性にかかわる遺伝的変異を包括的に明らかにしようと全ゲノム関連(GWA)研究が設計されているが、ほかの感染症の場合と同じく、マラリアでもこのような研究は限られた成功しかおさめてこなかった。今回我々は、重症熱帯熱マラリアに関連する、これまで知られていなかった2つの遺伝子座を西アフリカのガーナの患者群と対照群で同定した。重症熱帯熱マラリアのさまざまな臨床症状に関してGWAを適用し、複雑な発病過程のいずれかの段階に影響するヒトの遺伝的変異を探索した。同定した遺伝子座の1つは、染色体1q32上にあって、赤血球の主要なカルシウムポンプをコードするATP2B4遺伝子内に位置する。赤血球は、病原性を持つ段階のマラリア原虫の宿主細胞である。2つ目の遺伝子座は、染色体16q22.2上の遺伝子間一塩基多型で示され、おそらくは隣接する密着結合タンパク質MARVELD3をコードする遺伝子に連鎖していると考えられる。このタンパク質は内皮細胞で発現されており、原虫感染赤血球が血管内皮に付着することにより生じる微小血管の損傷にかかわっている可能性がある。また、これまでに報告されている鎌状赤血球形質とO型の血液型が示すマラリア防御作用も確認した。これらの知見から、ヒトの感染症の管理法開発候補を探し出すのに、GWAという方法が有用となりうることがはっきりした。

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