Letter 物理:二次元超流体/モット絶縁体転移点での「ヒッグス」振幅モード 2012年7月26日 Nature 487, 7408 doi: 10.1038/nature11255 自発的な対称性の破れは、我々が自然界を理解するうえで重要な役割を果たす。相対論的場の量子論では、連続対称性の破れから2種類の基本的な励起、すなわち質量がゼロの南部-ゴールドストーンモードと、質量を持つ「ヒッグス」振幅モードが出現する。ヒッグス型の励起は、素粒子物理学の標準模型できわめて重要であり、また量子多体系に基本集団モードとしても現れる。このようなモードが低次元系に共鳴型の特徴として存在するのか、あるいはこれが南部-ゴールドストーンモードとの結合を通して過減衰するかどうかについては議論が続いている。我々は、モット絶縁相への量子相転移点近くにある二次元中性超流体で、ヒッグスモードを実験により見いだし、調べた。転移点に近づくとき、スペクトル応答が開始する周波数に予測される低下を観測して、このモードをあいまい性なく明らかにした。この領域では、我々の系は、2成分の量子場を持つ有効相対論的場の理論によって記述され、この量子場は、連続対称性の自発的な破れに対する最小モデルを構成する。また、我々の系のすべての微視的パラメーターは第一原理から知ることができ、我々の測定分解能では、各準粒子のレベルで多体系の励起状態が検出できる。これによって、ヒッグス励起のより詳細な研究が可能となり、またこの系の低下した次元や閉じ込めから生じる結果も調べられる。我々の研究は、極低温原子気体による創発的な相対論的モデルの探査に向けた第一歩となる。 Full Text PDF 目次へ戻る