Letter 植物:オーキシンの反応および分布を高い時空間分解能でマッピングする新しいセンサー 2012年2月2日 Nature 482, 7383 doi: 10.1038/nature10791 オーキシンは、植物の重要な形態形成シグナルだが、発生時のオーキシンの分布とシグナル伝達を動的に分析する手段はまだ少ない。オーキシンの知覚によって、Aux/IAAリプレッサータンパク質の分解が直接引き起こされる。本論文では、モデル植物シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)で、Aux/IAAを用いて構築された新規オーキシンシグナル伝達センサー、DII-VENUSについて述べる。成熟が速い黄色蛍光タンパク質であるVENUSをインフレームでAux/IAAオーキシン相互作用ドメイン(ドメインII;DIIと命名)と融合させ、構成的プロモーターのもとで発現させた。まず、DII-VENUSの量はオーキシン、オーキシンのTIR1/AFB補助受容体、およびプロテアソーム活性に依存することがわかった。次に、DII-VENUSにより、さまざまな組織の相対的なオーキシン分布が細胞レベルの分解能でマッピングできることを実証した。DII-VENUSはオーキシンに反応して迅速に分解されるため、これを使って、根の重力屈性反応および茎頂での側性器官形成という2つの発生応答での細胞内のオーキシン分布の動的な変化を可視化できた。今回の結果は、植物の成長や発生時のホルモン分布と反応に関する高分解能の時空間的情報を得るために、DII-VENUSのような反応入力センサーの開発が重要であることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る