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植物:母系ゲノムと父系ゲノムは、植物の初期胚のトランスクリプトームに同等に寄与する

Nature 482, 7383 doi: 10.1038/nature10756

動物では、卵に蓄積した母系遺伝産物が、接合子ゲノムが活性化される前の胚発生を調節している。植物でもいくつかの遺伝子発現解析研究に基づいて、動物と同様に、胚発生に長期にわたって母系の制御がおよぶ期間があると考えられてきた。しかし、他の遺伝子発現研究や遺伝的解析によって、一部の転写産物は間違いなく初期の接合子ゲノム由来であることが明らかになり、広く受け入れられているモデルでは、植物の接合子ゲノム活性化の本質を完全には説明できないと考えられるようになっている。初期胚のトランスクリプトームへの、母系、父系、接合子ゲノムの寄与の程度を明らかにするため、我々はシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の2種類の多型近交系間の交雑を行って、ハイブリッド胚の転写産物の塩基配列を解読し、母系、父系の一塩基多型の特徴を使って、それぞれの寄与の程度を定量した。転写産物の中には、一方の親からだけ受け継がれたか、インプリントされた遺伝子座から転写されたように思われるものもあったが、転写産物の大多数は、胚発生の最初期においてすらも、母系対立遺伝子、父系対立遺伝子からほぼ同量ずつ作られていた。レポーター実験の結果や、精子および卵では発現されていない遺伝子由来の転写産物の解析から、接合子ゲノムの転写が初期に広範に起こっていることが示された。したがって、動物の初期胚発生とは対照的に、植物の初期の胚発生は主に接合子によって制御されている。

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