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生化学:前立腺がん治療薬アビラテロンおよびTOK-001と結合したシトクロムP450 17A1の構造

Nature 482, 7383 doi: 10.1038/nature10743

シトクロムP450 17A1(CYP17A1、またはシトクロムP450c17としても知られる)は、ヒトでアンドロゲン生合成を触媒する。前立腺がん細胞はアンドロゲン性ステロイドに反応して増殖するので、CYP17A1阻害は、アンドロゲン合成を阻害し、致命的となる転移性の去勢抵抗性前立腺がんを治療するための新たな戦略となっているが、CYP17A1の構造に関する情報がないことが制がん剤開発を妨げている。今回我々は、米国食品医薬品局により末期前立腺がん治療用に最近承認された画期的新薬であるステロイド性阻害剤のアビラテロン、または、現在臨床試験の途上にある阻害剤TOK-001の存在下で得られたCYP17A1の構造を報告する。これらの阻害剤はともにヘム鉄に結合し、ヘム面と60度の角度でを作るような形で中央のIヘリックスにもたれるようにパッキングされていて、3β-OHがFヘリックスのアスパラギン202と相互作用している。この結合様式は、ホモロジーモデルからの予測や、構造が既知の他のシトクロムP450酵素中のステロイドから予想される結合様式とはかなり異なっており、そのいくつかの特徴がステロイド受容体の方に似ていることは注目に値する。CYP17A1の全体構造は、ステロイド産生異常症の患者に見られる多数の変異を理解する根拠となる。また活性部位は、立体構造や水素結合の多数の特徴を明らかにして、酵素が持つヒドロキシラーゼとリアーゼの2つの触媒機能の解明を促進し、合理的な薬剤開発を助けると考えられる。特に、構造に基づく薬剤設計は、CYP17A1のみに結合し、アンドロゲン生成にかかわるそのリアーゼ活性のみを阻害する阻害剤開発に役立つと予測され、前立腺などのホルモン反応性のがんの治療を改善するだろう。

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